エルメスの主力商品

女優として名声を築き、絶頂を迎えていたグレース・ケリーは、モナコ公国の大公に見初められて1956年、公妃となります。大勢のカメラマンがケリーを囲んだある日、この時すでに妊娠していたケリーは、それを悟られないよう持っていたバッグでとっさにお腹を隠しました。このバッグは、エルメスが1935年に発売していた「サック・ア・クロア」で、この写真が雑誌に掲載されると、バッグにも注目が集まりました。エルメス社の4代目、ロベール・デュマ・エルメスはこれに便乗し、モナコ公国の許可を得て、1956年に「サック・ア・クロア」を「ケリーバッグ」と改称して売り出すこととしました。シンデレラストーリーを歩んだグレース・ケリーが愛用していたこのバッグは、すぐに世の女性たちの注目を浴びることとなり、「ケリー」は瞬く間にエルメスの中でも人気のバッグとなりました。

ケリーバッグはもともと、馬の鞍などに取り付けるサドルバッグをもとにしてつくられています。横幅は15センチのものから35センチのものまで幅広く、これが「ケリー」人気の要因の一つとなっています。また、そのシンプルで飽きが来ないデザインは、パーティやフォーマルなシーンで大人の女性を演出できるので、多くの女性の憧れとなっています。また、「ケリー」には2つの縫製の仕方があることが大きな特徴です。1つが洋服と同じように縫製部分が内側にある内縫い、もう1つが、縫製部分が外側から見える外縫いです。前者は丸みを帯びた比較的カジュアルな印象、後者はすっきりとした比較的フォーマルな印象となります。どちらが良いかは人それぞれですが、一般的には内縫いの方が、製造年は新しいものが多いようです。

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